以前にも書いたのですが、ジャッキー・マクリーンがかなり好きです。ジャズを覚えたての頃に経験したことと、彼の作品がいい感じで記憶の中でリンクしているからと言うのが大きいですが、唯一無二な彼の音色がイチバンの理由ですね。そういったわけで、大学生のときに移転する前のブルーノート東京に聞きに行った事があります。昔のブルーノート東京はいい意味で狭いつくりになっていて、客席とステージの距離感がたまらないものがありました。晩年にかけてのマクリーンは後進の指導とか音楽の教育に熱心で、来日したときも教え子たちと共にセクステットでの演奏でしたね。

上のアルバムは、僕が2番目に好きなマクリーンのブルーノートレーベルからの作品ですが、この写真のようなスマートでかっこいい雰囲気は見事に崩れ、カップクの良いメローなおじいさんというイデタチ(ごめんなさい!)でしたが、年輪を重ねても変わらない音色と、教え子たちを引き立てるような演奏スタイルがとても印象的でした。日本のファンにはマル・ウォルドロンの作品における演奏、レフト・アローンがかなり有名で、コアで年配のジャズファンの方々も多かったように覚えています。残念ながら僕はその曲自体はまだ知らなかったので、彼がレフト・アローンをプレイしたときもサラっと聞き流していたような気が。。。
そんな感じで非常にすばらしい夜でしたが、外はあいにくの雨。それでも楽屋から出てくる彼を待つファンが店の外に何人かいて、僕もその中に混じる事にしました。やがて彼が出てくると、握手やサインを求めるファンが多くいましたが、一人一人丁寧に対応しているマクリーンおじいさん(またもや、ごめんなさい!)。僕もいけるかな、なんて思って近づいてみたら、にっこりと手を差し伸べてくれました。『すばらしい演奏をありがとうございました』なんて言いながら握手をしてもらいました。その手の大きく、やわらかく、暖かかった事は今でも忘れません。すると、マクリーンおじいさんは、『キミは学生かね?』と。考えて見ると、客層の中では20そこそこの若造は僕くらいだったのが珍しかったのかも知れませんね。『そうです、大学に通っています』というと、『ナニを勉強しておるのかね』と続けて質問が。人類学ですとお答えしたところ、数秒僕の目を見つめたあとに、
"Do well" (頑張りなさい)
とシンプルな一言と共に、ニコッと笑ってくれました。もしかしたら、音楽を学ぶ学生を期待していたのかも知れないし、人類学に興味がなかったのかも知れません。でも、大好きなミュージシャン、しかもジャズの生き証人みたいな人に「勉強、頑張りなさい」っていわれたのは、後にも先にもあの時だけ。教育に熱心だったマクリーンおじいさんの心意気を感じ取れたような気がします。
2 件のコメント:
Sounds like a Full on ZEN MONDO for sure. YOKATTAne
He actually did look like a monk; been-there-done-that type of deal.
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